2007年 10月 07日
アドレアーナの苦悩
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毎週金曜日、会話の授業は比較的ゲームが行われる事が多い。
代表的なものは「Taboo!」。幾つかの使用してはいけない単語(タブー)以外を使用し、カードに書かれた単語を説明して自分のチームに当ててもらうゲーム。
その他にも、辞書からピックアップした難しい単語を使い。正解を含めた幾つかの文章を作り、どれが正解かを当てるものなど・・・
「Oggi facciamo un gioco!」
(今日はゲームをしましょう!)
そう言って入ってきた教師のアドレアーナは教材を机において、まずプラウディとベルルスコーニの話を始める。
昨日の宿題として、イタリアの政治で知っている単語をノートに書いてくるよう言われたのだ。
が、この話題でアドレアーナ予想以上にヒートアップ。話が核心にせまって行く程、残念ながら自分の理解度はいつも通り「いまいち。」
イタリア政府の問題点について語るなど自分には2年ほど早いのだ。
「Allora,facciamo un gioco.」(さぁ、ゲームをしましょう。)
やっとゲームが始まる。だが、ヒートアップのせいで80分ある授業の内すでに40分が経過していた、ゲームで盛り上がりたかった自分にとっては少し残念。
アドレアーナがプリントをハサミで切り出した、そこには幾つかの単語が書いてある。ゲームで使用するのだろう。
だが、教師はもちろんイタリア人、黙っておとなしくプリントを切る作業など出来るはずも無い。
もちろん雑談をしながら作業を進めるのだが、その中でもイタリア映画の話題がお気に召したのか、各生徒に好みのイタリア映画を聞き始める。
その間プリントを切る手の動きは完全にストップ。無事切り終わったのはその20分後、授業は残り20分。
「Facciamo un gioco.」(ゲームをしましょう。)
再びそう言った直後、何故かまた映画の話が始まる。ハサミと切り終わったカードを脇に置き、腰を据えて話す気まんまんのアドレアーナ。
10分間の演説が繰り広げられる。授業は残り10分。
「Facciamo un gioco,che ore sono?」(ゲームをしましょう、今何時かしら?)
終了10分前です、アドレアーナ。
おもむろにカードを手に取り、今度は本気のアドレアーナ、でも駄目押しの一言。
「何か質問ある?」
もちろんこの期待に答えるのがヨーロッパ人。質問が無いわけが無い。そして盛り上がる。
授業は残り2分。
「Allora facciamo.」(さぁ、やりましょう。)
もうやめようよ、アドレアーナ。
by caffe-bologna
| 2007-10-07 07:17
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